惑星系で研究をしたい皆さんへ

 私たちの研究室では、主に惑星形成、星形成についての研究を行っています。 また、研究室のゼミでは宇宙や天文学全般についての勉強をします。 研究室では、これらに興味を持ち、研究意欲のある学生を募集しています。 研究内容や研究テーマについて詳しく知りたい場合は、研究室を訪問して直接教員に質問してください。 研究室は、分析系(岡崎)・実験系(山本)・理論系(町田)に分かれています。 分析系・実験系・理論系それぞれで研究の進め方が異なりますので、自分が興味がある分野の担当の教員を訪ねてください。 各教員の研究内容については、このHPの「研究分野紹介」の項目、または各教員のHPなどを参考にして下さい。

教育方針

 研究室に配属された学生には、実験系、理論系のどちらかを選んでもらいます。、実験系、で それぞれ別のプログラムで研究に必要な基礎力を磨く教育を行います。これは、浅い知識や技術では 研究が出来ないからです。しかし、研究を行うには、惑星系に関する広範囲な知識も必要となります。 実験系と理論系の相互理解を深め、知識を広めるために、セミナーは研究室全体で行います。

実験系

 惑星物質の起源・進化過程を理解するためには、これまでに報告されている様々な物質の特徴を 知り、理解することが必要である。これらについて、日本語、英語の教科書を用いた以下のゼミで学ぶ。

  • 惑星物質科学に関するゼミ (3年生)
    日本語の教科書を用いて、惑星物質科学に関する基本的な知識を取得する。
  • 惑星物質科学に関するゼミ (4年、修士)
    英語の教科書を用いて、より専門的な惑星物質科学に関する知識、および最先端の惑星物質科学に関する知識を取得する。

 また、データを正しく取得・解釈するため、あるいは新しい分析方法を開発するためには既存の分析手法について良く理解する必要がある。上記のゼミに加えて、教員・先輩の分析に参加・見学することで実際に学んでもらう。

過去の卒業生の研究テーマ

  • (博士論文)
    「Isotope and Element Compositions of Compound Chondorules」
  • (修士論文)
    「南極産非溶融微隕石の物質科学にもとづく宇宙塵の起源天体の推定」
    「CMコンドライト中のserpentine-tochilinite連昌の組織及び化学組成に基づく水質変質に関する研究」
  • (学士論文)
    「角礫岩化した普通コンドライト隕石の岩石鉱物学的特徴」
    「南極とっつき岬で回収された宇宙塵の物質科学的特徴」
    「NWA4910隕石中のコンドリュールに見られる多層構造に関する研究」

理論系

 惑星系形成過程、または宇宙の様々な現象を理解するために、物理学、数学、天文学を個人で勉強をする。 また、以下のようなゼミを週一回開催している。

  • AstroPhysical Seminar (APゼミ: 町田, 学生全体)
    半期で教科書を輪読して天文学、宇宙の現象に関する知識を取得する。
    内容:惑星形成、星形成、銀河形成、ブラックホール、宇宙ジェットなど
    過去に使用した教科書:系外惑星 (東京大学出版会), 比較惑星学 (岩波出版), 活動する宇宙 (裳華房)
  • ランチタイムセミナー (町田,学生全体)
    興味のある分野の論文を読み、内容をまとめて発表する。

過去の卒業生の研究テーマ

  • (博士論文)
    「オリオン大星雲2領域における高密度コアと高速度フローの探査」
    「異なる環境における星形成に関する研究」
  • (修士論文)
    「差動回転する原始惑星系円盤の流体力学的不安定性」
    「周惑星円盤へのダストの降着」
    「白色矮星の周りの第2世代の円盤進化」
    「宇宙初期に誕生した低質量な初代星の生存可能性」
  • (学士論文)
    「差動回転系における波動の性質」
    「原始惑星系円盤内の微惑星の巨大惑星の影響による軌道進化」
    「宇宙初期における超巨大質量ブラックホールの進化」
    「フリードマン方程式が解析解を持つ代数的条件」
    「異なる宇宙論パラメータにおける宇宙のスケールファクタの導出」
    「巨大惑星形成における臨界コア質量の軌道半径依存性」